グローバル化されたイーストにさようなら、「オーダーメイドのカスタム発酵」が登場
カスタムイーストこそが、生産されるワインの味わいに独自性をもたらし、唯一無二の製品を生み出す鍵となるとされている。
最新トレンドは、ワインの各タイプごとにカスタムイーストを開発することだ。製品の官能特性を維持しながら、ワインの品質に大きく影響するすべての要因を考慮することが目指されている。ワインの価値を高めるためには、ブドウが栽培されワインが生産される土地のテロワールの微生物学を活用すること、すなわちその土地の特性を生かして、新しい発酵プロセスによっても唯一無二の、高品質で独自性のある製品を生み出すことが可能となる。
数々の研究により、テロワールの多様性の分析、さらにはブドウ畑に存在する微生物叢の分析によって、生産されるワインに特別な革新的かつ独自の特性をもたらすイーストを見出せることが示されている。イーストはワイン生産者にとってワインの発酵をコントロールし導くために不可欠なものだが、国内外の多くのメーカーが同じ菌株を使用していることが多く、異なる国で生産されたワイン同士でさえも生物多様性の平準化を招いている。一部のイタリア生産者が、市販のものとは異なる、完全にオリジナルで唯一無二のイーストを開発するに至った主な理由がまさにここにある。イーストこそが製品に刻印を残し、市場で販売されるワインの味わいや品質の変化に貢献している。
微生物組織によってワインが異なる品質を持ちうることの証明として、Amarone della cantina Masiが挙げられる。このワインは周辺地域で生産される他のワインとは一線を画しており、まさにMasiが在来種ブドウの特性に注目してきたことがその理由だ。
実際、複数の研究により、同じテロワールの同じ果汁でも異なる微生物菌株を使用することで、その代謝・酵素活性によって生産されるワインの濃厚な味わいや特定のアロマノートを引き出し、まったく異なる製品を生み出せることが確認されている。ただし、多くのメーカーにとって課題として残るのは、専用規制の未整備、そして何よりもラベル表記の問題であり、それはマーケティングだけでなく消費者にとっても有益なものとなりうる。





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